PyCon JP 2025 座長の日報 ホームに戻る

PyCon JP の運営体制:座長からの提言

2025年05月01日

English version is available here

PyCon JP 2025 座長 @nishimotz が個人として公開する日報です。

PyCon JP 2025 は9月26日・27日に広島国際会議場で開催されます。

主催メンバーを募集しています。主催メンバー申し込みフォームからご応募ください。

座長の立場について考える

座長の役割と任命

一般社団法人 PyCon JP Association が毎年、座長を任命し、座長が PyCon JP を開催しています。これは継続的な運営体制の中で、毎年新しい視点を取り入れるための重要な仕組みです。

一般社団法人 PyCon JP Association は会計を公開しており、この透明性はスポンサーからの信頼を得ることにつながっています。カンファレンスの持続可能性を担保する上で、この信頼関係は非常に重要です。

今年の座長としての経験

今年の座長である私(nishimotz)は、博士(工学)と情報処理安全確保支援士の肩書きを持ち、これらの肩書きを背負って活動する責任も負っています。PyCon JP の運営に関わった経験は多くありませんが、参加者や発表者としては長く PyCon JP を見守ってきました。また、RubyKaigi や YAPC に関わったり、広島の技術イベントの運営にも参加するなど、さまざまなカンファレンスの運営方法を見てきた経験があります。

変化し続けるPythonとコミュニティ

2011年の Python と 2025年の Python は同じではありません。ユーザーやコミュニティも同じではなく、PyCon JP もまた同じであっていいはずはありません。私たちは過去の成功体験に固執するのではなく、現在のコミュニティのニーズに応えるイベントを作り上げていく必要があります。

広島開催という新しいチャレンジ

広島開催という新しいチャレンジによって、主催メンバーにも未経験者が増えました。これはより多様な視点をもたらす素晴らしい機会ですが、同時に、過去の経験を常に吟味して、今年のやり方を一つずつ作り上げていくことの重要性も増しています。

指針とイノベーションの両立

座長は一般社団法人 PyCon JP Association から「こんなふうに PyCon JP をやってほしい」というガイドラインを与えられています。しかし、それは「今年は今年のやり方で運営する」という考え方と矛盾するものではありません。むしろ、一貫した指針の中で、その年ならではの創意工夫を行うことが重要だと考えています。

座長の交代がもたらす多様性

毎年、座長が任命されるこのやり方は、座長が実際にどんどん交替して、違ったやり方で運営されることで、多様な価値観が常に交錯する場になってこそ、理想を実現できます。これは PyCon JP の独自性を生み出す重要な要素です。

学びの継続と挑戦

過去の成功からも、失敗からも、2025 主催メンバーは学び続けています。しかし、ただ過去を踏襲するのではなく、新しい挑戦も恐れずに進んでいきたいと考えています。

Pythonとの個人的なつながり

座長である私(nishimotz)は、スクリーンリーダー NVDA の開発を通じて、Python 技術に深く依存しています。視覚に障害がある人を支援する技術は、Python の複雑なエコシステムや技術革新によって支えられています。私は自分が果たす役割のために Python 技術とコミュニティの持続可能性を切実に必要としています。このような個人的な思いも、PyCon JP 2025 を成功させたいという強い動機の一つとなっています。

お願い

座長の頭の中にあるゴールを信じて、あと5ヶ月、一緒に走ってほしいと思います。それぞれの主催メンバーがそれぞれの役割で最大限の力を発揮できるよう、座長として全力でサポートしていきます。

更新履歴