PyCon JP 2025 座長の日報 ホームに戻る

PyCon JP 2025とは

2025年04月01日

English version is available here

PyCon JP 2025 座長 @nishimotz が個人として公開する日報です。

PyCon JP 2025 は9月26日・27日に広島国際会議場で開催されます。

PyCon JP 2025がどのようなイベントなのか、座長の視点で紹介します。

今日、Pythonを使って研究をしている大学院生の人に向けた説明をしたので、その内容をインタビュー形式でまとめました。

Q: PyCon JPはどのようなカンファレンスなのでしょうか?学術会議との違いは?

テックカンファレンスと学術カンファレンスの違いですね。似ている部分もあります。CFP(コール・フォー・プロポーザル)でトークを集めて、当日は会場に集まって人の話を聞き、廊下で情報共有したり公式パーティーがあったり。大きく違うのは目的です。

学術会議は成果が論文として発表されることに大きな意義があります。しかし、テックカンファレンスはそうではない。基本的には「技術コミュニティの発展」のためにやっています。トークの採択基準も、学術的な新規性に限らず「わかりやすさ」や「役立つ内容か」も加味して、全体としてのバランスを考慮します。

学生であれば学術カンファレンスは「初めて参加すると敷居が高い」と感じることも多いでしょう。

テックカンファレンスはいろんな人に「わかる話、ためになる話」を届けるために工夫しています。チュートリアル的な内容も大事だと思います。

最近はトーク採択の透明性や公平性にも関心が高まっています。AIのような分野だと、カンファレンスでの実績を転職のためのアピールに使いたい人もいらっしゃると思います。

Q: なぜPythonコミュニティにとってPyCon JPが重要なのですか?

Pythonという技術は特徴的なんです。企業の製品ではなく、Python Software Foundationという中立的な組織が母体になっています。基本的にはボランティア的に動いている人たちによって開発されている言語なんです。

PyCon JPはその日本支部みたいな形で、Python開発を支える活動の一部になっています。例えばPSFから日本のPyConへの交通費支援があったり、逆に私たちの活動の一部が世界のPython開発を支えることにもなっています。

Pythonを作っている人たちに一番近い立場で、一次情報に近い情報が発信できる場——これが私の考えるPyCon JPの立ち位置です。

Q: PyCon JP 2025はなぜ広島で開催されることになったのですか?

2018年〜2019年頃、PyCon JPは東京で千人近い人が集まるイベントになっていましたが、そうなると会場の選択肢が限られてきました。「地方に行けばまだ大きな会場があるはず」という話が出始めていました。

RubyKaigiは10年以上前から地方開催のモデルを確立していて、2017年に広島で開催された時は私も関わりました。PyCon JPも「そろそろ新しいチャレンジをした方がいい」という話が内部であり、広島国際会議場が取れる日程があったことから決まりました。

広島で開催することで九州や西日本からの参加者がアクセスしやすくなるというメリットも期待しています。

Q: PyCon JPの資金はどのように調達されているのですか?

企業スポンサーとチケット収入が主な収入源です。企業スポンサーに支援してもらい、同時に企業側にもメリットがあるようにすることが大事です。

最近はエンジニア採用のために積極的にカンファレンスでの露出を求める企業が増えています。PyCon JPはそういうPythonエンジニアと企業が出会う場としても機能しています。

もちろんスポンサーに迎合しただけのイベントは喜ばれないでしょう。スポンサーだからトークが通りやすくなるようなことも好ましくありません。

Q: PyCon JPでは具体的にどんな活動が行われますか?

メインはトークセッションですが、それだけではありません。自由にハッカソン的なことができるスペースを設けたり、カンファレンス翌日にはDevelopment Sprint(開発スプリント)というほぼハッカソンのような活動も行っています。Python自体を開発している人もいたりして、面白い場です。

9月末という開催時期は、毎年10月頃のPythonメジャーリリースの直前にあたります。去年のPyCon JPでも、まだ一般にはリリースされていなかったフリースレッドなど、Pythonの高速化に関する最新情報が発表されました。Python開発の最前線に触れる貴重な機会でもあるんです。

Q: 最後に、PyCon JP 2025に向けた抱負をお聞かせください

広島でPyCon JPをやるからには、広島の人に歓迎してもらえるやり方を僕なりにやってみたいと思っています。

過去の主催メンバーとしての経験に頼れないことが多い状況で、新しい方々と一緒に新しいPyCon JPを作っていく必要があります。経験したことがない人が自分の役割を見つけて活躍できるようなチームの作り方を考えています。

基調講演やCFPなど最低限の骨格は守りながらも、「今年はこのやり方でいく」という姿勢で進めていきます。もちろん東京からの参加者と広島の参加者がうまく協力できる形を模索しています。

Pythonを使う様々な分野の方々、特にサイエンス分野の方々の参加も増やしていきたいですね。以前の PyCon JP ではもっと宇宙物理など様々な分野の方が参加していましたが、最近は少し減った印象があります。科学の最先端にも触れられるカンファレンスという側面も大事にしていきたいと思っています。

主催メンバー募集中

現在、PyCon JP 2025を一緒に作り上げてくれる主催メンバーを募集しています。興味のある方は、ぜひ主催メンバー申し込みフォームからご応募ください。

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