少年とママの会話:主催メンバーになって
English version is available here
PyCon JP 2025 座長 @nishimotz が個人として公開する日報です。
PyCon JP 2025 は9月26日・27日に広島国際会議場で開催されます。
主催メンバーを募集しています。主催メンバー申し込みフォームからご応募ください。
前回の「少年とママの会話」の続編です。ヒロは広島で暮らすサッカー好きの少年で、PyCon JP 2025の主催メンバーになりました。
主催メンバーになって
ヒロ: ママ、僕、PyCon JP 2025の主催メンバーになったけど、何をすればいいのか分からなくて不安なんだ。
ママ: 新しいことに挑戦するのは勇気がいるわね。でも、座長は「未経験者が活動しやすい環境を整えたい」って言ってるのよ。だから、最初は分からなくても大丈夫。
ヒロ: でも、リーダーとかやったことないし、そういうの向いてないかも……。
役割とコミュニケーション
ママ: 座長はね、「リーダー」っていう言葉がよくないって考えているの。リーダーシップはスキルかもしれないけど、それがある人だけがやるものじゃないのよ。リーダーは、特別な能力がある人がなるものじゃなくて、チームの世話役という「役割」なの。だから、毎月交替してもいいって言ってたわ。
ヒロ: え、リーダーが毎月交替してもいいの?
ママ: そうよ。でもね、逆に作業よりもマネジメントが得意な人は、リーダーシップのスキルを生かせばいいのよ。全員が同じやり方で貢献しなくてもいいの。
ヒロ: そっか……でも、何をすればいいのか分からないのは、僕たちの責任じゃないの?
ママ: それは違うわ。座長は「何をすればいいのかわからないのは、座長チームの準備不足」って考えてるの。主催メンバーやチームの責任じゃないのよ。だから、どんどん質問して大丈夫。むしろ、素朴な質問をしてくれることで、言語化が進んで、環境がもっと整うの。
ヒロ: そっか……じゃあ、まずは質問してみようかな。でも、リモートワークだと、みんな忙しそうに見えて、手伝いたくても遠慮しちゃうことない?
ママ: そういうこと、結構あるのよね。座長も、リモートワークが多いと、誰がどれくらい余裕があるのか分かりにくいから、忙しそうな人には遠慮しがちになるって言ってたわ。
ヒロ: 確かに……じゃあ、何かやれる余裕がある人は自分から知らせた方がいいってこと?
ママ: その通りよ。「手が空いてるよ」「このタスクできるよ」って言ってもらえると、みんな安心してお願いできるの。だから、積極的に知らせてほしいって座長も言ってたわ。
みんなで動く
ヒロ: でもさ、座長は何をしてくれるの? やるのは僕たちでしょ?
ママ: 座長はね、「魚の釣り方を教える人」なのよ。でも、実際に魚を釣るのは主催メンバーみんななの。
ヒロ: どういうこと?
ママ: 座長は、何をどう進めればいいのか、やり方を伝えたり、困ったときのサポートをしてくれる。でも、実際に動いてイベントを作っていくのは主催メンバーなの。だから、教えてもらったことを活かして、自分たちで考えて動いていくことが大切なのよ。
ヒロ: なるほど! つまり、僕たちが「釣り」を楽しめるように、座長が釣り方を教えてくれるってことだね。
ママ: その通り! だから、分からないことがあったら聞けばいいし、自分から動いてみることが大事なのよ。
ヒロ: ありがとう、ママ。なんか、ちょっとワクワクしてきた!
ママ: そうそう、それが大事! まずはやってみること。楽しみながら頑張ってね!
数日後
ヒロ: 僕は広報チームに入ったんだ。SNSの投稿を考えたり、ウェブサイトの内容を確認したりしてるよ。あと、主催メンバー研修会にも参加したんだ!
ママ: 研修会?どんなことを学んだの?
ヒロ: うん、主催メンバーとして大切なことをたくさん教えてもらったよ。僕なりに理解したことを話すね!
自分の健康と幸せを大切に
ヒロ: まず、自分自身の幸福を優先することが大事なんだって。
ママ: それはどういうこと?
ヒロ: イベントの準備は楽しいけど、疲れすぎちゃダメってこと。サッカーの試合前に練習しすぎて、本番で力が出ないのと同じだよ。休むときはしっかり休んで、体調を整えることが大事なんだって。
ママ: なるほど、それは大切ね。自分の健康があってこそだものね。
ヒロ: そう!あと、何より楽しむことが大事なんだって。楽しんでる人の周りには、自然と人が集まってくるんだって。
みんなを大切にする
ヒロ: あとね、色んな人のことを考えることも大事なんだって。
ママ: 色んな人って?
ヒロ: うん、例えば、食べ物の好みは人それぞれだから、ベジタリアンの人やアレルギーのある人のことも考えて、みんなが食べられるものを用意するんだって。
ママ: そうね、好みだけじゃなくて、健康や安全に関わることもあるから、配慮はとても重要よね。
ヒロ: あと、日本語がわからない人のために英語の情報も用意したり、小さい子どもがいる人のために託児サービスを考えたりするんだって。車いすの人も来られるように会場のことも考えるんだ。
ママ: 素晴らしいわね。色んな人が参加できるように工夫するのは、とても大切なことよ。
個人情報を守る
ヒロ: あと、個人情報を守ることもすごく大事なんだって。
ママ: それはどういうこと?
ヒロ: 例えば、参加者の名前や連絡先は、必要なとき以外は集めないし、集めた情報は大切に保管するんだって。友達の秘密を勝手に他の人に話しちゃダメなのと同じだよ。
ママ: そうね、信頼関係を築くためには、そういった配慮が必要ね。
正確に伝える
ヒロ: あと、情報は正確に伝えることも大事なんだって。人の名前や会社の名前は、ちゃんと確認して正しく書くんだ。
ママ: それは大切ね。名前を間違えられると嫌な気持ちになるものね。
ヒロ: そう!あと、SNSでは #PyConJP2025 というハッシュタグを使うことになってるんだ。統一することで、みんなが情報を見つけやすくなるんだって。
チームで協力する
ヒロ: 一番大事なのは、チームで協力することだよ。一人では大きなイベントは作れないから、みんなの力を合わせることが大切なんだって。
ママ: そうね、それはサッカーと同じね。チームワークが大切なのは、スポーツでも、イベント運営でも同じなのね。
ヒロ: うん!でも、わからないことがあったら、すぐに座長さんに相談するんだって。一人で抱え込まないことが大事なんだ。
成長を感じる
ママ: ヒロ、主催メンバーになって、何か変わったと思う?
ヒロ: うん、前よりも責任感が強くなった気がする。あと、知らない人と話すのも、前より緊張しなくなったよ。
ママ: 素晴らしいわね。成長を感じるわ。
ヒロ: あと、Pythonにも少し興味が出てきたんだ。プログラミングって、最初は難しいと思ってたけど、少しずつ勉強してみようかなって。
ママ: それはいいことね。新しいことに挑戦する勇気を持てたのは、素晴らしいことよ。
ヒロ: うん!PyCon JPの主催メンバーになって、本当によかったと思うよ。これからもがんばるね!
ママ: ヒロ、応援してるわよ。困ったことがあったら、いつでも相談してね。
ヒロ: ありがとう、ママ!
更新履歴
- 2025-03-15: 初版公開